今回は市川市のA様邸にて作業を致しました剪定のご紹介です。

A様は弊社と30年ほどのお付き合いとなります。
お住まいもお庭も当初とは移り変わっておりますが、現在も定期的に剪定を承っております。

レッドロビンや五葉松の様子

レッドロビンの刈り込み仕立て、五葉松の剪定前の様子です。
もともと日当たりの良い立地に五葉松を植栽したのですが、お庭側に新たに住宅街が出来、当初程の元気は無くなってしまいましたが、定期的な剪定によって僅かな日照と風通しを確保しております事で、今日まで維持しております。

剪定前のヤマボウシ

こちらはヤマボウシの様子です。
なるべくは自然樹形を維持したいところではございますが、現在は隣地との境界に近い為、骨格を形成した樹形にする必要があります。
その骨格サイズの中で、なるべく柔らかな小枝を前面に見せる剪定が必要になります。
毎年、勢い良く伸びる枝を元より払い、小枝に手を付けない手法をとります。
また、幹元から吹いた枝なども綺麗に取り払い、剪定後は幹が綺麗に見える様心がけます。

剪定を施したヤマボウシ

剪定を終えたヤマボウシの様子です。
幹模様をしっかり見せる意味もございますが、立地から通風を得る事が最優先となります。
庭植えのヤマボウシは風通しが妨げられると病虫害が発生しやすい樹種でもありますので注意が必要です。
特に背は高くなりやすい植木の為、何よりも管理による予防が大切です。

剪定前のノムラモミジ

こちらはノムラモミジの剪定前の様子です。
ヤマモミジなどに比べ、中木サイズの骨格を作りやすい為、適度なサイズのものも市場に出回ります。
同じ場所を毎年切り詰めると、すぐに部分的な太りを誘発致しますので、時折剪定の続いた箇所を外し、新たな枝で骨格を更新させる事が必要です。
剪定後は骨格の美しさが前面に出てくる木ですので、葉先よりも枝の構成に目を向けた剪定が必要となります。

剪定を終えたノムラモミジ

剪定を終えたノムラモミジの様子です。
ヤマボウシ以上に害虫に注意する必要がある庭木ですので、この様に風通しを良くしたうえで消毒を散布しておくと効果的です。
骨格を整え小枝を遊ばせる事で、風に小枝や葉が揺れる様になりモミジらしさを楽しむ事が出来ます。
葉のサイズが大きなモミジですので、小さな枝透かしでも大きな効果を得る事が出来ます。

剪定作業を終えたお庭の全景
足元のサツキ類に刈り込み剪定を施し、清掃・消毒散布を終えたお庭の様子です。
手前から奥まで一貫して風が通る様になり、この様な状態になれば自然と採光も良好になります。
中には寒椿など、刈り込み剪定に留める庭木もございますが、周囲の庭木に枝透かしが施されている為、毛虫などの発生リスクが軽減されます。
この様なお庭への消毒散布は、小枝や幹周りまできちんと薬がかかる為、効果も高まります。

剪定作業は庭木1本づつを意識されがちですが、剪定そのものの意義はお庭環境の改善に繋がります。
全体の景観はもちろん、隣り合う植木の相互関係なども剪定作業によって修正、改善する事が求められます。
改めて遠くからお庭を眺めて剪定プランをたてる事がお勧めです。

それでは失礼致します。