今回は葛飾区O様邸にて施工をさせていただきました、和風造園工事の着工から完成までの様子をご紹介させていただきます。
大きめな植木の搬入から植栽作業、整地から石組み、低木類の植栽、砂利敷き仕上げなど、弊社の施工作業のご参考にしていただければ幸いです。
中高木と庭石の搬入、植栽作業です。
太く樹形の整ったツバキの搬入です。庭の最奥部まで人力で運びます。
植栽作業の様子です。お庭完成時の地形を考慮して植栽し、新たに良い土で埋めてあげます。
彩を添える花木の位置決めです。落葉樹ですので、冬期にも見栄えの良い向きと角度を決めて植栽します。
キャラとモミジを植栽しました。お部屋から眺めた際の相性を考えながら、慎重に位置決めを行います。
搬入した庭石です。地面に埋まっていない状態の為、色も白く見栄えも良くありません。 後に一つ一つの石を見栄え良く据え付けていきます。
主な中高木を植栽し終えた風景です。あくまで全体的な庭の構成を大切に造園施工を行います。 赤土の搬入までを終えた所です。
庭石(景石)と、くつぬぎ石の据え付けです。
リビングからのくつぬぎ石を据える親方。お客様と造園について相談の上、使い勝手の良いサイズの石を使用します。
キャラに合わせる景石の据え付けです。枝が重なり合う植木に合わせ、相性の良い形の物を選んで据え付けます。
モミジに庭石を合わせます。主に和室への廊下から見える部分ですので、控えめに、自然な風景に見える向きで据え付けました。
こちらは一番奥に植栽したヤマツバキに庭石を合わせた所です。 奥に見える庭石ですので、存在感を主張するような向きに据え付けました。
それぞれの役割を持つ植木の植栽です。
塀を見え隠れさせる為、常緑樹を植栽します。後にちょっとした木立になる様に間隔を取っておきます。 柔らかな緑の壁の様です。
リビングから最も近くに見えるのが右側のモミジで、その奥に左のキャラ、さらにその奥に背の高いモッコクを植栽しました。 植栽を程よく重ね、眺めに奥行き感を出していきます。
植栽と庭石を引き立てる様に、低木を植栽していきます。 足元に立体感を出すと共に、遠目からの輪郭を決める作業となるので、慎重に寄せ植えを行います。
後に地山を形成する土を搬入し終わり、造園工事状況を再確認する親方。 この間に私共は他の部分の植栽作業にかかります。
真っ直ぐに植木を植栽する為、目安となる壁からの距離を測っています。 大きな植木に対しては細かい作業ですが、完成すると不思議と見栄えが違ってきます。
正確に距離を割り振りして植栽していきます。 こちらの植木は成長が緩やかなので、正確な距離を取ると、いつまでも気持ちの良い眺めとなります。
植栽を終え、水決めを行います。植木を振って垂直になる様にします。遠くから何度か眺めてチェックします。
他の植木との風景です。庭の奥に整然とした雰囲気を出す事で、曲がった形の植木が美しく引き立ちます。
つくばい周りを演出する植木の植栽です。
まず輪郭上重要になる大きめの庭石を据え付けます。 眺めた時にも重要なアクセントになります。
庭石を据えて燈籠の位置を決定します。つくばいに使用する燈籠の向きには決まり事がありますので、きちんと据え付けます。
つくばいに立つ為の「前石」には、形・厚さを吟味した根府川石を使用しました。濡れると深い青色になり、艶もでます。
和室からつくばいまでの渡りを、御影石の飛石でつなぎます。 位置をやや左右に振り、つくばいに向かって少しずつ上がって行く様にします。
つくばい用に設置したバルブの確認です。微量の水が綺麗に、手水鉢の中心に落ちる様に最終調整を行います。水を流す筧の取り付けは、あくまで景観用としての物です。
完成したつくばい周りです。
この部分だけにこだわると他の部分から浮いた印象になってしまいます。 あくまでお庭全体の中のポイントである様に意識したいものです。
リビングと廊下から眺める、自然味ある庭を施工します。
浅めに植栽したモミジの周囲に土を搬入して小山状にします。 面積が決まったら、大きめの庭石を据え付けます。
少し小さめの庭石を、山中の風景の様に据え付けていきます。
多種類の用土を混ぜ込み、杉苔を張っていきます。 人工的な見栄えにならない様に、様々な工夫を凝らしております。
張り終えた様子です。 地面付近の砂利にも大切な役割があります。モミジの足元には白山吹を添えました。
空間を整地したお庭に伊勢砂利を敷いて仕上げます。
砂利を敷く空間を平らに整地します。
この時に植木の下や庭石の脇等、細かい部分も綺麗に平らにしておきます。
造園施工の仕上げでもあります、伊勢砂利の搬入を行います。庭の最奥部から手前へと、順番に砂利を平らに叩き伸ばしていきます。
砂利を敷き終わったつくばい周りです。
庭石や植栽、全体の輪郭等もくっきりと浮かび上がりました。 特に広いお庭の場合は、陽射しが強い日でも照り返しが眩しくない色の砂利を選びたいものです。
モミジ周りにも砂利を敷きこみました。
苔山が浮き上がり、美しい輪郭が形を現します。 砂利や苔山にかかる枝の陰も、お庭の醍醐味の一つです。 この時点で造園施工は終了となります。
お庭づくりを終えた様子です。
私共の考える「明るい和風のお庭」は、お客様が生活されるお住まいにとっても快適な存在でなければならないと考えております。 植木が建物への採光や通風を妨げる様な事があってはなりませんし、お庭を眺めてあげるにも、建物との程よい空間をとる事が大切だと思っております。 どんな季節におきましても心地よい風景を考え、出来るだけ管理のしやすいお庭を考えて施工を行っております。
それでは失礼致します。