市川市H様邸には道路に面したオープンスペースがございました。
今回はこちらの場所へ、ナチュラルなお住まいに融合する様なお庭を施工させていただきました。
道路に面する場所ではございますが、こちらは非常に閑静な住宅地であり、近隣様のみが通行する道であります。
この様な好環境ですと、敷地を自由に活かしたナチュラルな景観をデザインする事が可能になってまいります。
ナチュラルな景観に仕上がった通り沿いのお庭です。細長く、デザインが難しいと思われるようなスペースでありましても、必要最低限の植栽によって自然味のあるお庭として活かす事が出来ます。ナチュラルなお庭、と申しますと雑木類がメインとなるイメージがあるかと思いますが、こちらでは常緑樹を多用する事により、写真の様に冬季でありましても多くの緑がお庭に残る事となります。常緑低木におきましては、植栽によって配電部分や通気口など、細かい部分を目隠しする効果も持ち合わせております。
当初はお客様もこちらからの玄関へのアクセスは想定されておられませんでしたが、使い勝手の面からこちら側からのアプローチも必要とお考えになられ、今回のお庭作りにおきましてアプローチ用のステップを設けております。コンクリート枕木を頑丈に据え付けており、普段使いとしても対応出来るアプローチを取り入れる事が出来ました。
主木(シンボルツリー)の役割を果たすアオダモの植栽。5mクラスでしなやかな樹形はお探しするのも中々難しいのですが、今回は丁度良い物を調達する機会に恵まれ、お納めするに至りました。このクラスの植木ですと幹数が多過ぎたり台木の名残が強過ぎるものが多く、根のサイズ自体も大型なものになりがちですので、良い植木に恵まれたと思います。
日中は幹のシルエットが外壁に浮かび上がり、アオダモ独特の幹模様を感じる事が出来ます。雑木らしさを存分に発揮するに相応しいロケーションとも言えます。
アオダモの周囲はフェイジョアやマホニアコンフューサのグリーンが添えられ、どこか洋風味も感じられる色使いとなっております。自然景観の1キャストに過ぎない様な石のあしらいは、むしろお庭へ柔らか味も感じさせる効果がございます。
エクステリアやガーデンデザイン、というジャンルでございますと、どうしても植栽以外の資材をメインに考えがちですが、私共の様な植栽主体の考えの場合、周囲の資材やマテリアルは植栽をどう引き立てるかといった位置付けとなります。資材の色彩は必ず劣化し色褪せも起こってまいりますが、植栽の色味はそれほど変わる事はございません。ですのでこちらのお庭の様に枕木調の平板や鳥海石、シックな色の砂利などを組み合わせる事によって、木々の緑が自然な景観に見える様なデザインを心掛けております。