今回は白井市K様邸フェンス工事-隣地駐車場からの目隠し対策の様子に引き続きまして施工をさせていただきました、洋風ガーデン作りの様子をご紹介致します。
今回のお庭づくりにおきましては、
■コンクリート製枕木アプローチ(駐輪が出来るスペース)
■小さなテラス
■手入れのしやすい範囲にとどめた芝生空間■隣家様の窓の目隠し
■雑草対策
の5点を融合させてお庭づくりをデザインしております。
上記の5点を兼ね備えながらも、結果的には空間が広く取られた明るいお庭を計画致しました。
サイクルをお庭の奥へ置く事が出来る枕木アプローチを施工します。
コンクリート製枕木の出発点は駐車スペースに接続する形で施工します。
サイクルをそのままお庭の奥へ運べる様に、なだらかな傾斜を付けてアプローチが始まります。
設置した傾斜線に従いお庭の際奥部まで延びる枕木アプローチの様子。幅は80センチございますので、サイクルを押しながら進む余裕を確保しております。
芝生の侵入を予め防ぐ目地(固まる土)を設置
コンクリート枕木の施工におきましては自然味を優先する為、通常隙間の目地は設置せずに行いますが、今回は枕木アプローチに芝生が接続されるデザインの為、隙間に芝生が生長してくるのを防いでおく必要がございます。
インターロッキングやレンガの隙間へ芝生が入り込んでしまった状態をご覧になった事がある方もいらっしゃると思いますが、隙間に入り込んだ芝生ほど撤去が困難となります。今回は透水舗装材(固まる土)を使用して目地を設置し、セメントよりも柔らかな雰囲気となる様に致しております。
ちょっとした休息を取れる小さなテラスを洋風平板で施工します。
使用致しました洋風平板は60センチ四方と大型です。細かな平板やレンガを敷き詰めた場合に比べてシンプルかつ広く見せる事ができ、広さを強調したいお庭づくりには有効です。
砕石地盤を作成したうえでセメント粉で整地し、その上へ平板を据え付けていきます。
控え目なカラーで周囲の植栽が引き立つ様に
6枚の平板で構成されたテラスです。少ない枚数でも1.2M×1.8Mの広さを確保しており、小さなテーブルなども設置可能なテラスとなっております。カラーは派手さを感じさせないグレー系で、経年を感じさせる濃淡が特徴です。
植栽スペースとなる部分を割り肌のある縁石で区切ります。
割肌感の残る縁石をコンクリートを使って丈夫に設置していきます。個体差が大きい為厚みも異なる縁石ですが、高さレベルは綺麗に揃えて設置していきます。
こちらのカラーも控え目なものとし、周囲の植栽の色を引き立てる様にしております。
図面を元に、後に接合される反対側からの縁石も施工しておきます。こちらは庭デザインに従いL字型に据え付けております。
お庭に立体感をもたらす厚みが特徴です。
植栽部分を少し高く見せる事で、お庭の立体感が大きく感じられる様になります。ですので縁石は出来るだけ高めに設置し、後々の景観を考慮しております。厚めの縁石は資材そのものが立派に見え、高級感を感じられる様な効果もございます。
設置した縁石に接続する様に庭石組みを行います。
駐車場に近い、お庭の始まり部分へ庭石を接続します。みかも石による石組みは、造園技法を活かせば洋風ガーデンへ違和感無く溶け込みます。小さな石でも高低差や曲がりを付ける為に幾度と調整が必要となります。
テラスへの接続部分も庭石組みによって自由な輪郭で構成していきます。植栽をしておりませんので庭石の数が多く見えますが、後々植木の葉によって見え隠れする具合を想定しながら組んでいきます。
庭石の接続が完了し、高低差からの流土を防ぐ目地セメントを詰めていきます。目地と同時に庭石の底付近にもセメント処置を施しておりますので、組み付けた庭石もしっかりと固定されます。
仕上がった植栽スペースへ植木を配置していきます。
テラスと庭石組みの囲まれたこちらの部分は、図面上お庭の中心に近くなります。シンボルツリーの存在感を持つジューンベリーを植栽し、お庭のメイン部分として形付けます。そもそもジューンベリーは生長が旺盛なうえ、剪定を最低限に留める方が綺麗な姿で生長します。こちらの様にお庭の中心に植栽をする事でのびのびと育てる事が出来ます。
隣地境界付近には目隠しとなる常緑樹や既存樹を植栽。陰がちな部分には既存サザンカやヒメシャリンバイを植栽して葉色を濃くさせ、日向より部分にはシラカシやフェイジョアなどの植木を配置し、隣家様の窓の目隠しとして成長させます。
お庭の印象を左右する中低木の植栽は、デザインを決定付ける存在です。
お庭の始まりとなる部分は日当たりが少なく乾燥もしやすい箇所になります。コニファー系グランドカバーやコンフューサを合わせた濃緑植栽でまとめます。周囲の造園資材との引き立てあいが美しく感じられます。
テラス付近にはビバーナム種の低木を植栽。小さな葉は繊細な印象を出し、遠くから眺めた際に洋風ガーデンらしさを演出してくれます。
先程植栽を致しましたジューンベリーの足下はゴールデンモップの寄せ植えを施します。このお庭の中心部分のみ明るいカラーリーフを使用します。あらゆる箇所に明るいカラーの資材や植木を配するよりも、あくまでも主役として目立たせるのは1~2箇所に留めておくと上品なお庭に感じられます。
ジューンベリーの裏手、やや陰になる部分はこの様に下草類をランダムに植栽してグランドカバーとします。
植栽が整ったお庭の様子です。ジューンベリーがお庭の奥を程よく隠し、道路から全てが丸見えにはならないデザインになっております。ここまで施工した以外の部分は芝生と砂利による仕上げとなりますので、平らに整地を施します。
お庭の奥、日当たりの良好な部分は芝生空間にします。
芝生となる部分に整地を施し、下地として踏み固めをしておきます。
芝生のレベルの目安は、場所それぞれ適した高さを割り出し、全てを繋げて傾斜を決定します。庭石や縁石付近の芝生を極端に低くしてしまいますと、日も当たらず水も溜まりやすくなるので注意が必要です。
水捌け用の下地として、まず山砂を敷き込んで整地します。先に決定した傾斜レベルに従い、綺麗な地面を作っておきます。
二段構成の下地により、芝生の健康な初期活着を促進させます。
芝生を張る際に、床土として肥料も混合された用土を敷き込みます。根張り層と水捌け層の2段構成で芝生の初期成育が格段に変わります。ですが芝生の状態はほとんどが後々のメンテナンス具合に左右されます。環境や施工を丁寧に行っておく事が、お客様ご自身での管理のせめてもの手助けとなります。
散水、目土を行い、板材を使った踏み固めによって芝生スペースが完成致しました。
芝生は施工直後にかなりの水量で落ち着かせます。施工後2~3週間は乾燥による浮き上がり防止の為、毎日お客様ご自身での散水をお願い致しております。
残りの空間は雑草対策を施し、ナチュラルな割り石砂利で仕上げます。
お庭の奥から万遍なく防草シートを施工していきます。シート施工が困難な複雑な部分は、セメントや舗装材を使用して雑草対策・砂利の沈み防止を施しておきます。
テラス周囲にも防草シートを施工。庭石の入り組んだラインに従い、手作業で切り込みを入れて仕上げていきます。
最も砂利の面積が広くなりますのは枕木アプローチとお住まいに挟まれた部分となります。草も生えず水溜りも出来ない快適な空間にする為、入念な雑草対策を施していきます。 流し下はパンを撤去のうえ防草シートを施工し、室外機も持ち上げながら底部に防草シートをくぐらせて施工しております。
植栽の色との相性を考慮した、シックなカラーの割り石砂利で仕上げます。
敷き込んだ防草シートの上へ割砂利を敷き込んで仕上げとなります。 画像では砂利とコンクリート枕木のみ写っておりますので地味に感じますが、植栽や芝生空間と合わせた風景は丁度良い色合いに感じられます。砂利のカラーで目立たせてしまうと植栽や庭石の色味が薄く感じられ、また砂利の色あせが起こりますと中途半端な色合いになってしまいます。ですので始めから自然味を感じられるカラーを選択する事で景観バランスや後々の色合い維持に繋がります。
テラス周囲に敷かれた砂利の様子。テラスと砂利のシックな色合いが周囲の植栽や資材・庭石を引き立たせているのがお解かりいただけると思います。
完成した洋風ガーデンの様子です。
雑草対策も終え、洋風ガーデンが完成しました。
中央以外は植栽を壁際へ配置し、低木類でデザインを形付けております。その為空間が広く感じられ、実際に日当たりや風通しは施工前の更地の時とほぼ変わらない環境となっております。
お住まいから眺めれば奥行きを感じ、お庭に出ても空間が心地良い洋風ガーデンとなっております。
こちらのお庭につきましてはお庭の施工例-枕木と芝生、テラスを合わせた洋風ガーデン-白井市K様邸にてご紹介をさせていただいております。 併せましてご参考下さいませ。
それでは失礼致します。
- 投稿タグ
- 洋風