I様邸の専用テラスには、小さな花壇が設けられておりました。 これは各住居へ設置されているもので、地面レベルからの高さが高く、小さいながらもお住まいの中からよく見えるポイントとなります。
施工前は大きなネズミモチが植えられておりました。
観賞用としては不向きな樹木であり、常緑樹でありながら葉をよく落とします。これは成長力が旺盛で、伸びるに伴って古葉を落としているからです。
また、花の飛散もかなりの量となり、掃除も欠かせなくなります。
今回はこちらの既存樹を撤去し、モミジを主木とした優しい自然味ある風景をお作り致しました。
こちらのお庭の施工中の様子につきましてはお庭づくりブログ【造園施工の様子】新宿区I様邸、専用庭での小さな自然な庭づくりにてご覧いただく事が出来ます。
完成した花壇内の小庭風景です。 左流れのイロハモミジは、お部屋から眺めた際のバランスを考慮して植栽をさせていただきました。
自然石の扱いは、転がり落ち着いた様な石の表情を見せながら、さりげなく組み付けて土留めとしております。
小庭の右端にはお客様の育てられておりましたアジサイを植栽。
特に暗がりとなる位置とし、アジサイ特有の夏の傷みを回避します。
イロハモミジの両脇にはコンフューサやヒメシャリンバイの常緑低木によって背景を落ち着かせております。
石組で自然味を出す際は、どこから眺めても庭石が「直線に並べられている様に見えない」事を心掛けると良いでしょう。
砂利敷きの底部は防草シートを施工しております。
この様に手前部分をスッキリさせる事で、砂利の上に乗って際奥部の除草などを行う事も出来ます。
仮に手前まで植栽を充実させてしまうと、奥にはとても手を伸ばす事が出来なくなってしまいます。
この様な空間を設ける事で庭木への風通しも良くなり、隅々まで散水も行いやすい小庭となります。