M様よりご依頼をいただきましたのは、ご所有ビルのエントランス前での小庭作りでした。
花壇の中にはいくつかの植物がございましたが、今回はそちらを一掃し、植えすぎず尚且つ色彩の明るい空間を作庭する事となりました。
作庭中の様子は「お庭が出来るまで」コーナーより、千代田区ビルエントランス花壇内での小庭作りにてご覧いただく事が出来ます。
タイルと御影石貼りのビルは、植栽が整っておりませんと冷たく硬い表情になりがちです。
今回は彩り豊かな洋風らしい庭木中心でレイアウトを行っており、ビルの表情も優しく感じられる様に。
ベニバナトキワマンサクとジューンベリーは花も美しく季節感を感じられ、シンボルツリーとなるシマトネリコはビル外観にマッチする様に大きく成長させる事を見込んでおります。
正面付近から眺めた小庭。道路沿いに面した花壇ですので、植木を植えすぎない空間デザインが大切になります。
高木は3本のみの構成で、多くは中低木類の植栽でまとめております。
植栽を充実させ過ぎて、大掛かりなメンテナンスが日常的になる事は避けるのが良いでしょう。
空間を設ける事で、景観には自然にリズム感が生まれます。
更に低木類の種類にも違いを明確に出す事で、見ていても楽しい、お庭の様な花壇にする事が出来るのです。
小庭足元の構成は、ランダムに配した洋風庭石で細長い花壇の輪郭をぼかし、リズム感のあるデザインに。
シンボルツリーのシマトネリコや落葉樹のジューンベリーは植栽後の成長を見込んでおり、トキワマンサクは定期的な刈り込み剪定で維持します。
小範囲の中でも植栽によって日陰になる箇所は生じますので、その様な箇所へはギボウシやクリスマスローズなどの下草類を配しております。