■ 日照の限られた環境にて、いかに明るい雰囲気の和風空間とするかを考慮致しました。
■ 敷石テラスに水蓮鉢、凛とした空間に対する様に、柔らかな植栽を中心に。
■ 落葉樹と常緑樹の比率をほぼ五分とした、冬季も輪郭を損なわないお庭です。
千葉県船橋市O様低邸にて。
日照の少ない空間に施工致しました和風のお庭です。
暗くなりがちな空間を白御影の敷石によるテラスで明るくし、中心に水蓮鉢を構え た緊張感のある空間としております。
石と添景物による「動じない景色」に対し、風によって枝がそよぐ「柔らかな植栽」を対比させる事で、全体の調和を 図っております。
お庭の隅まで下草を柔らかく植栽します。コンフューサなどの常緑低木は冬季も緑を保ち、お庭を寂しくする事はありません。
また、お庭の角には背の高いシラカシを植栽しており、常緑樹特有の存在感でスクリーン効果を担います。
施主様がご用意された睡蓮鉢の周囲には小振りな庭石を添える様にし、鉢の存在感が薄くならない様に致しております。
お住まい側より眺めるお庭の全景です。 日照の少ないお庭でも、白御影石のテラスが日光を反射して明るい空間に。 施主様の水蓮鉢が庭の中心に構える、心地よい緊張感を持つ風景です。
左写真:植栽群の中へに添えられた睡蓮鉢周りの様子。
お庭を正面から眺めた際は睡蓮鉢を中心とした景色に見えるのですが、植木や庭石をほんの少しランダムに散らして配置する事で、この様に側面から見た景色を一変させる事が出来ます。
狭いと思われがちな場所での造園に活用したい技法です。
右写真:主庭へ向かうお住まい脇の通路にも、主庭に近い雰囲気の造園を施しております。こちらの通路を歩いていくと、主庭の空間が広がります。
水蓮鉢を近くから。 硬質の物と柔らかな物を、バランス良く散りばめる事が大切です。 和風のお庭におきましては、色味だけでは表現できない「静と動のコントラスト」を是非取り入れたいものです。